栃木県野木町にある野木町煉瓦窯(旧下野煉化製造会社煉瓦窯)は、明治時代以降、建築材料として需要が高まった煉瓦を約80年もの間生産していた煉瓦窯。
野木町煉瓦窯は1890年に完成し、1979年に国の重要文化財に指定されました。
この歴史的建造物は2016年の修復により、現在もその原形をとどめた状態で見学可能となっています。
窯の内部は100円、外部は無料で見学できます。
野木町煉瓦窯がこの地で誕生した背景には、煉瓦製造に適した地理条件が関係しています。
窯の西側には煉瓦の主原料である粘土が採取できる渡良瀬遊水地、窯の北側には川砂を採取できる思川があるため、煉瓦を効率よく製造できました。
また材料の運搬を効率化するため、工場の敷地内に運河が引き込まれ、粘土や川砂が直接搬入されたそう。
駐車場
野木町煉瓦窯の駐車場は、約80台の広々とした駐車スペースが設けられていて、そのうち5台は大型バス用の駐車場なので、団体での見学も可能です。
またEV充電スタンドも完備されていて、電気自動車でも安心して訪れることができます。
駐車場の隣にはメタセコイア並木。
秋には紅葉して、きれいな景色が見られそうです。
見学方法
野木町煉瓦窯の見学料金は100円で、窯に隣接する野木ホフマン館で受付します。
事前に予約すると、ボランティアガイドによる解説付きツアーに参加可能です。
ガイドツアーでは、煉瓦窯の歴史や仕組みを学ぶことができ、より深く煉瓦窯の魅力に触れられます。
1日7回開催で、所要時間は約40分です。
また野木ホフマン館前には、撮影スポットに良さそうなハート型のモニュメントが設置されています。
恋人の聖地
幸せのハートというこのモニュメントは、4つの県・6つの市町を繋ぐ渡良瀬遊水地のハート池と、明治時代から壊れることなく続いている野木町煉瓦窯にあやかり、永く続く絆を結ぶという意味合いで、2017年に恋人の聖地として認定された際に作られたものだそう。
煉瓦窯
野木町煉瓦窯は、ドイツのフリードリヒ・ホフマンによって考案されたホフマン式輪窯(りんよう)という種類の窯です。
正16角形の外観と、長い煙突が特徴的。
窯の構造は1階と2階に分かれていて、1階には16の窯が連なっていて、そこに生煉瓦を積み上げて焼成します。
煉瓦窯の外周は約100m。
直径は約32.8m。
煙突の高さは34.5mもある、大きな窯です。
1窯あたりで焼成される煉瓦の数は約1万4000~1万7000個で、年間では250万~300万個が生産されていました。
焼成温度は800~1000℃に達し、1回の焼成にはおよそ23日間が必要です。
完成した煉瓦は、ホテルや酒蔵の煙突、鉄道の橋脚などに使われたそう。
煉瓦窯とホフマン館の間には、煉瓦で作った花壇にチューリップやパンジーなど、きれいな花々が植えられています。
こちらは「殿堂入りのバラ園」
季節ごとにさまざまな草花が楽しめるのも、野木町煉瓦窯の魅力の一つ。
バラ園の隣には煙突の一部が展示されています。
以上、明治以降の建築を支えた歴史的建造物「野木町煉瓦窯」のご紹介でした。
基本情報
住所
- 栃木県野木町野木3324−1
アクセス
- JR宇都宮線野木駅西口から車で約10分
- 佐野藤岡ICから車で約40分
駐車場
- あり(約80台)
電話番号
- 0280-33-6667
営業時間
- 9時00分~17時00分
定休日
- 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
- 12/29〜1/3
参考価格
- 〜1,000円
決済方法
- 現金
Webサイト
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