栃木県日光市に蔵を構える渡邊佐平商店は、天保13年(1842年)の創業以来、この地で180年以上にわたり酒造りを続けてきた歴史ある酒蔵。
「日光誉(にっこうほまれ)」や「清開(せいかい)」を作る酒蔵としても知られており、自然豊かな日光を流れる大谷川の地下水である伏流水と県内産の米を用いた、丁寧な酒造りを今に伝えています。
そんな渡邊佐平商店、最大の特徴は製造される日本酒の約90%が、水・米・米麹のみで仕込まれる純米醸造酒であるという点。
これにより素材の良さを余すことなく引き出して作られ、昔ながらの地酒を感じられる一品に仕上がっています。
伝統の技を守りながらも新たな試みも進めており、「日光誉」や「清開」などの代表銘柄のほか、古代米を使ったスパークリング日本酒やサイダーといった新感覚の商品も展開。
店内ではこれらの試飲でき、日本酒初心者から通な方まで幅広い方が楽しめる酒蔵となっているので、日光を訪れる際にはぜひおすすめしたいスポットです。
駐車場
渡邊佐平商店の駐車場は、お店の正面に約10台の駐車スペースが設けられています。
最寄の下今市駅から徒歩約8分とアクセスも良好◎
店舗の目の前には「道の駅 日光 日光街道ニコニコ本陣」があり、地域の観光拠点としても賑わいを見せています。
道の駅観光と併せて、気軽に立ち寄れる立地の良さも、渡邊佐平商店の大きな魅力の一つ。
店内
渡邊佐平商店の店内に一歩足を踏み入れると、そこには木の温もりに包まれた、どこか懐かしく落ち着いた空間が広がります。
梁や柱からは180年以上続く酒蔵としての風格が感じられ、趣深い佇まいが魅力的。
店内には「日光誉」や「清開」といった代表銘柄をはじめ、幅広いラインナップ。
贈答用にもおすすめの純米大吟醸から日常使いにおすすめな商品まで、豊富な商品数から用途やお好みに合わせて選べるのが嬉しいポイント。
日本酒の魅力をより一層引き立てる酒器も取り揃えられており、お気に入りの一本とともに選ぶ楽しさも!
また酒粕やサイダーといった関連商品も販売されており、買い物の幅も広がりますね。
日光の天然水を使用したサイダーは、懐かしさを感じるパッケージが特徴。
珍しい純米大吟醸の酒粕まで。
また店内を見渡すと、名だたる漫画家たちによるサイン色紙が飾られているのも見どころの一つ。
左から「BARレモン・ハート」の古谷三敏さん、「まんがハングル入門」で知られる高信太郎さん、そして「あしたのジョー」「のたり松太郎」など数々の名作を世に送り出した著者として知られる、ちばてつやさん。
ちばてつやさんには、商品のラベルを描いていただいたこともあるのだとか!
日本酒の魅力に惹かれた著名人たちの直筆サインが、この店の歴史と確かさを物語っているように感じます。
試飲
渡邊佐平商店では各種日本酒の試飲も可能で、気になる銘柄を飲み比べながら自分好みの日本酒を見つけられます。
スタッフの方が丁寧に銘柄の特徴やおすすめの飲み方を紹介してくださるので、日本酒に詳しくない方でも安心して楽しめます。
時には渡邊佐平商店の社長 渡邊さんが日本酒の背景を語ってくださりながら試飲させてくることもあります。
造り手の想いを直に触れながら楽しめる試飲は、贅沢な時間となること間違いなし。
また渡邊社長はオーストラリアへの留学経験があるそうで英語が堪能。
取材日も外国から訪れる観光客の方に流暢な英語で対応されており、そのスマートなやり取りに思わず「かっこいい!」と感じてしまう場面も多々。
編集長も試飲させていただきました。
珍しい古代米を使ったスパークリング日本酒「Wild Rice Sparkling」を飲んで思わず見せたのが、驚きと複雑な感情が混じり合った、この表情。
編集長が体験したのは、まさに今までに飲んだことのない、“新しい日本酒”の姿・味わいでした。
詳しい味の感想は、以下でご紹介します。
日光誉 純米吟醸
渡邊佐平商店を代表する銘柄の一つ、穏やかな香りとすっきりとした口当たりが魅力の「日光誉 純米吟醸」
日光市今市産の酒米「五百万石」を使用し、精米歩合55%で仕込まれています。
口に含むと優しい旨みがふわりと広がり、丁寧に醸された酒だからこそ感じられる奥行きが感じられます。
飲むほどにその魅力がじんわりと沁み渡り、日常のなかにそっと寄り添ってくれるような一品。
活性にごり生酒 晃水 自然醸 清開
瓶内二次発酵による微発泡とにごりのまろやかさが絶妙にマッチした、搾りたてのフレッシュな一本「活性にごり生酒 晃水 自然醸 清開」
白濁した中に感じられる、しっかりとした米の甘みと旨味、そして心地よく残る余韻。
その反面、思ったよりも飲み口は軽やかで、もう少し。もう少しと飲みたくなってしまうような印象。
12月中旬から3月下旬ごろまでの期間限定商品です。
Wild Rice Sparkling
古代米である黒米を使用して醸造されたスパークリング日本酒「Wild Rice Sparkling」
赤みを帯びた美しい色合いが珍しく、視覚的にも印象的な一本です。
ほんのりとストロベリーを思わせる果実のような香りと、黒米由来のやさしい甘味がクセになる美味しさ。
まるで和のデザートワインのような、これまでに味わったことのない味わい。
古代米ならではの奥深い風味と、スパークリング特有の爽快さが絶妙に調和し、一口ごとに新たな表情を見せてくれるように感じました。
日光酒造サイダー
渡邊佐平商店の仕込み水を使用して作り上げたと教えてくださった「日光酒蔵サイダー」
どこか懐かしさを感じる、昔ながらのサイダーを思わせる優しい味わいが特徴。
お子様からご年配の方まで幅広く楽しめる酒蔵ならではの商品で、お土産にもおすすめのサイダーです。
純米醸造 酒粕
蔵で丁寧に仕込まれた純米酒からできた、日本酒づくりの副産物「純米醸造 酒粕」
47BASE編集部では、手軽かつ酒粕の味わいを堪能できる甘酒にしていただきました。
添加物を一切加えない純米酒由来の酒粕は、旨み・香り・栄養が凝縮されており、一般的なものと比べてふくよかで自然な甘みとコクが感じられます。
腸活や美容を意識する方にもおすすめ!
代表銘柄「日光誉」「清開」の酒蔵として知られる確かな酒造りに加え、時代に寄り添う柔軟な発想の商品展開も大切にされている渡邊佐平商店。
日光の自然とともに育まれたその味わいは、地元の方々はもちろん、旅の途中に立ち寄った観光客、そして海外から訪れる方々にまで好評を博しています。
試飲や酒蔵見学で日本酒の奥深さに触れられる、この場所は、ただの買い物や試飲にとどまらない、心に残る体験をもたらしてくれるはず。
以上、歴史ある酒蔵 渡邊佐平商店のご紹介でした。以下、関連記事で酒蔵見学もご紹介していますのでぜひご覧ください!
基本情報
住所
- 栃木県日光市今市450
アクセス
- 下今市駅から徒歩で約8分
- 今市ICから車で約2分
駐車場
- あり(乗用車10台、大型バス1台)
電話番号
- 0288-21-0007
営業時間
- 8時00分~18時00分
定休日
- 8月14日~17日、12月31日~1月4日
参考価格
- 〜2,000円
決済方法
- 現金
- クレジットカード
- 電子マネー
Webサイト
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