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美喜寿司

美喜寿司 にぎり 松(特上)
Table of contents

栃木県那須烏山市にある美喜寿司(みきずし)は、にぎりやちらし、巻物といった江戸前寿司をはじめ、歓送迎会や法事などの宴席料理も提供する、現店主 皆川(みながわ)さんの曾祖母の代から3代に渡って続くお店です。

また現店主が那珂川の水産資源の活用に力を入れたことから、美喜寿司の名物となっている鮎のにぎり(6月から10月末まで)や天然うなぎ料理も提供しています。

さらに那珂川町の特産品である温泉トラフグやホンモロコを使った料理もライナップしています。

そのため海のない栃木県のお寿司屋さんでありながら、地元食材を使った寿司を頂けるのも美喜寿司の魅力。

今回、美喜寿司に伺ったのは、2024年4月1日の15時ごろ。

仕事の合間にスタッフと伺ったので、電話で確認すると物腰の柔らかい店主が対応してくださいました。

また美喜寿司は水曜日が定休日で、それ以外は基本的に11時〜21時30分までの通し営業です。

詳細は電話もしくは、美喜寿司の休業情報ページにてご確認ください。

お店前の様子

こちらが美喜寿司の外観。お店の前に駐車可能。

美喜寿司 外観

お店の前にうなぎやホンモロコといった魚の水槽があり、

鮮度にこだわる店主の心意気が、店先の様子からも垣間見得ます。

また店先には渋いカーキに白字で美喜寿司のロゴが入った車も停まっていました。

店舗での食事に加え、仕出しも可能な様子です。

美喜寿司 車

いざ、のれんを潜り店内へ。

美喜寿司 のれん

のれんの字は「喜」ではなく、「㐂」を使っています。

以前伺った東京の江戸前寿司でも「喜」ではなく、「㐂」を使っていました。

店内の様子

今回はカウンターで食べさせていただきましたが、美喜寿司には小上がりも、3卓ほど用意されています。

美喜寿司 小上がり

また店舗の2階には宴会ができるスペースもあるので、10数名程度の歓送迎会や法事などでも利用可能。

壁一面に、たくさん貼られたポスターがどこか懐かしい雰囲気。

常連さんのボトルと思われるお酒がたくさん並び、有名なお酒で言えば山崎や魔王あたりが置いてありました。

個人的にいいなと思ったのは元祖プレミアム焼酎 伊佐美が置かれていたこと。

これを最初飲んだ時は痺れました。

さらに美喜寿司では、美喜寿司のロゴが入ったオリジナルの焼酎まで置いてある、こだわりよう。(写真の中心にある紫のラベル)

店主に伺ったところ、鹿児島県の酒造で製造されているそうです。

美喜寿司 酒

お酒の上には美喜寿司の店主が表彰された際に受け取った盾も飾られていました。

その横には出前桶。仕出しの際はこちらを利用されるようです。

美喜寿司 出前桶

出前桶でいただく寿司もまた一味違って美味しいだろうなあ。

美喜寿司のメニュー

美喜寿司のメインメニューは、2枚のメニュー表にまとめられています。

そのほか季節限定品などがある場合は、別でポップが用意されている場合もあります。

寿司メニュー

こちらが美喜寿司の寿司メニュー。

わかりやすく、にぎり・ちらし・鉄火丼・巻物・おこのみ・季節限定に分類されています。

美喜寿司 メニュー

美喜寿司だけの特別な季節限定の一品、鮎のにぎりが目を惹きます。

新鮮な鮎の取れる6月から10月末まで限定メニューなので、夏の訪れが待ち遠しい限り。

また鉄火丼メニューにあるスタミナは、ニンニクなどで漬けたまぐろを使った丼だそうです。

その他のメインメニュー

こちらが美喜寿司の寿司以外のメニュー。

刺身・焼き物・サラダ・蒸し物・季節物・揚げ物・肉刺身のメニュー表です。

美喜寿司 メニュー 刺身 焼き物

お刺身や焼き物、季節物をはじめ、蒸し物にはどびん蒸し、さらに馬刺しや鹿刺しといった肉刺身まで。

もちろん季節物や市場の仕入れ状態などにも寄りますが、特に栃木県で寿司以外のメニューが、ここまで充実しているお寿司屋さんはなかなかお目にかかれません。

その他のメニュー

また今回、美喜寿司へ伺った2024年4月1日は、

メインのメニュー以外に、季節限定の活ホンモロコのポップもありました。

美喜寿司 メニュー ホンモロコ

関東圏ではあまり馴染みのないホンモロコですが、淡白な味わいと柔らかい身が特徴の魚で、特に京都や大阪など関西にある割烹料理屋や料亭では、高級魚として珍重されているそうです。

また店主に伺ったところ、ホンモロコを食べれるのは10月末から4月ごろまでとのことで、美喜寿司で食べれるのは、「今水槽にいるだけで今シーズンは終わり」とのことでした。

今回、スタッフ2人で伺った美喜寿司で注文したのは、寿司メニューから、松(特上)3100円と、スタッフは、竹 2100円。

シェアして食べる用に、季節限定のポップメニューから活ホンモロコの塩焼き 700円(1人前)も注文。

※後に握りの追加注文あり

美喜寿司 お茶

お茶をいただきながら、しばし待ちの時間です。

活ホンモロコの塩焼き

今回初めて頂くことになった活ホンモロコの塩焼きは、注文してから店主が店舗前の水槽から取って来て、目の前で串打ちして下さいました。

水槽から出したばかりということもあり、ご覧の通りカメラで追えないほど活きが良く暴れていました。

美喜寿司 ホンモロコ 串打ち

こちらが活ホンモロコの塩焼き。

お皿に添えて頂いたレモンを、少し絞って頂きます。

美喜寿司 活ホンモロコの塩焼き

早速頂くと、ほろ苦い風味に優しい味わい。

程よく引き締まっていながら、ふっくらとした淡白な身で、骨まで柔らかい。

酒の味や風味を損なわない、控えめなこの感じは、日本酒にぴったりおつまみになるはず。

貴重なホンモロコなので、あまり機会がないかもしれませんが、今度美喜寿司で頂ける時は必ずお酒と共に。

にぎり 松(特上)

こちらが美喜寿司のにぎり 松(特上)。

左上から順に、中トロ・鯛・大トロ・イカ・海老ホッキ貝・ウニ・いくら・ねぎとろ巻き。

美喜寿司 にぎり 松(特上)

中トロ・大トロ・海老はピンク系で似た色味ですが、間に鯛とイカを挟んでいることで、一層見栄え良く感じさせてくれる店主の気配り。

鯛の握り

一般的な寿司の食べ順を踏襲し、まずは鯛の握りから。

美喜寿司 にぎり 鯛

一般的に鯛と言えば淡白で主張の少ない部類の魚ですが、こちらの鯛は少しねっとりしていて深みのある旨味を感じます。

味こそ異なるものの近いものでいえば、熟成させたマグロのような食感と旨味。

海老の握り

お次は頭付きの海老の握り。

プリっとした食感、鼻に抜ける海老の風味、そして口の中に広がる濃厚な甘い味わい。

頭を付けて置いてくれているので、味噌も頂けるのが嬉しいポイント。

美喜寿司 にぎり えび

中トロの握り

そして楽しみだった中トロの握り。

程よく脂をまとったマグロは、甘みと旨味を同時に楽しめる至極の一貫。

美喜寿司 にぎり 中トロ

ウニの軍艦

ウニの軍艦の前に、口休めにガリをいただき、お茶で口をリセット。

たっぷり盛られたウニ。

美喜寿司 ウニ

磯の香りが鼻を抜け、芳醇なウニの味わいが口いっぱいに広がっていきます。

美喜寿司 ウニの軍艦

大トロの握り

そして締めは、大トロの握り。

とろけながら、口の中いっぱいに甘みのあるマグロの脂が広がります。

さらりとした脂なので何貫でも食べれそう。

美喜寿司 大トロ

にぎり 竹

こちらが美喜寿司の「にぎり 竹」

左上から順に、中トロ・鯛・マグロ赤身・イカ・海老・赤貝・いくら・ねぎとろ巻き。

美喜寿司 にぎり 竹

以下、スタッフの感想を代筆しています。

ねぎとろ巻き

写真では伝わりにくいのですが、ねぎとろ巻きは一般的な垂直に切るのではなく、断面を斜めに切ってくれています。

先ほどねぎ取られたばかりのねぎとろだからなのか、ふんわりとした食感。

そしてまぐろの身と脂の旨味がシャリに混ざり合って非常に美味。

美喜寿司 ねぎとろ巻き

またねぎとろ巻きは、注文を受けてから店主がマグロから”ねぎとって”作ってくださいました。

幼い頃、父親とスーパーに行くと、マグロのたたきにネギが乗ったネギトロという商品を買うのを見ていたので、高校生くらいまで、ねぎとろは野菜のネギとマグロのトロの合体した料理だと思っていました…。

しかし正くはマグロをスプーン等で「ねぎとる」様子が名前の由来になっており、その光景を間近で見せてもらいました。

赤貝の握り

赤貝は鮮やかなオレンジ色で、コリコリとした食感を楽しめました。

お皿の脇に添えられたガリは、酸味と甘みのバランスがちょうど良い。

美喜寿司 赤貝 握り

また今回、美喜寿司で頂いた、にぎり 竹とにぎり 松(特上)の違いは、マグロ(赤身か大トロか)と貝(ホッキ貝か赤貝か)の種類、ウニの有無です。

仕入れ状況などにも左右されるので日によって異なると思いますので、ご参考まで。

にぎりの追加注文

店主に本日のラインナップを確認し、しめ鯖と鯵の握りを注文。

寿司は握りはもちろん巻物、押し寿司、ちらし寿司と全般好きなのですが、ネタで言うと青魚は特に好きなので、これらは欠かせません。

しめ鯖の握り

まずはしめ鯖の握りから。

お店によってキツくしめている場合もありますが、美喜寿司のしめ鯖は薄め。

鯖の旨味を損なわない、絶妙なしめ加減が素晴らしい。

美喜寿司 しめ鯖

鯵の握り

最後を飾る一貫は、鯵の握り。

三つ編みの要領で、細工された鯵のネタが見事。

細かく刻まれた生姜とネギの薬味とネタのバランスもちょうど良い。

美喜寿司 鯵

ちなみに美喜寿司名物の鮎のにぎりもこの要領で握られています。

デザート

デザートは栃木の名産いちご。

しかも単一品種ではなく、贅沢にとちおとめととちあいかを1粒ずつ。

美喜寿司 デザート いちご

なかなか2種類同時に食べることはないので、こうした気配りが嬉しい。

とちあいかはしっかりとした甘みを感じられ、とちおとめは酸味と甘みのバランスが良い感じ。

それぞれ肉厚で、微妙に異なる2つの味わいを楽しみました。

美喜寿司では、鮎のにぎりを求めて訪れるお客さんが多いようですが、デフォルトメニューもどれも美味しく満足。

以上、美喜寿司のご紹介でした。

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