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株式会社ヤギサワ〈日光市〉丸太から製品化されるまで!工場見学で見えた木材の製材過程

製材 工場 取材
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建物に使われる柱や外壁といった建材をはじめ、テーブルや椅子などの家具、工芸品、割り箸に至るまで、さまざまな商品に使用されている木材は、私たちの生活に欠かせない素材です。

これらに使用されいる木材は山から切り出されてから、さまざまな工程が経て製品化されますが、その中でも丸太を使い道に合わせた形状・サイズへと加工し、その後“使える”状態に整える作業を製材と言います。

そんな製材業を栃木県日光市で営まれているのが、昭和2年創業の株式会社ヤギサワ(以下、ヤギサワ)。

今回はヤギサワの3代目社長 八木澤社長(写真左)に工場内をご案内いただき見学してきましたので、製材の概要から製材の流れについて順を追ってご紹介していきます。

株式会社ヤギサワ 八木澤社長

製材の流れについて

家具・建材といった木材の用途に応じて、丸太から角材・板材などの形状・サイズに整える作業の総称である製材。

製材というと、あまり馴染みがない方も多いかもしれませんが、冒頭で触れたように建物や家具、食器など私たちの日常に欠かせない製品の製造に欠かせない工程です。

また製材作業は扱う木材をはじめ、製造に使用する機械などによって、異なるケースもありますが、大きく分類すると次の作業工程が挙げられます。

  1. 丸太の皮むき
  2. 製材作業
  3. モルダー加工
  4. 乾燥

株式会社ヤギサワ 日光

またヤギサワでは製材以外にも、木材の個人向け販売を始め、大工さんなどへ建材の販売、賃挽(ちんびき:手持ちの木材を加工してもらうこと)などに至るまで、幅広い製材関連のサービスを提供しています。

その他、通常の火災では有害な煙・ガスを発生させず燃焼しない、不燃材の開発・製造・販売も行っています。

一般的に製材所というと、建設会社や大工さんへのみ販売しているケースも多いため、個人ではあまり接点がない存在です。

しかしヤギサワではテーブル・デスク用の天板等、個人向けの販売にも対応しており、その点が同社における特長の1つとなっています。

製材工場見学

それでは丸太の皮むきから製材、モルダー加工、乾燥工程まで、順を追ってヤギサワの工場見学の様子をご紹介していきます。

普段はあまりお目にかかれない場所もご案内いただいているので、ぜひお楽しみに!

丸太の皮むき/製材工程①

製材における最初のステップは、ヤギサワへ運び込まれた丸太の皮を機械でむき、本体から皮を剥いでいく作業。

写真左側が丸太の皮をむく前の状態で、右側が皮むきが終わった状態です。

日光 製材所

製材所へと運び込まれてきたタイミングでは、山から切り出されたままの状態のため、製材前はこのように木の皮が付いている状態です。

皮むき 丸太 日光

それをこちらの写真のように、皮をむいて製材できる状態にしていきます。

製材 丸太 日光

またスタッフと木材のサイズ感を比較すると、ご覧の通り、木の大きさが一目瞭然!

木材 サイズ 比較

製材作業/製材工程②

皮むきが完了した丸太は、フォークリフトでこちらの工場内に運び込まれていきます。

フォークリフト 製材所 日光

当時のまま残されているという工場の看板からも、ヤギサワの辿ってきた長い歴史を感じることができます。

八木澤製材所 日光

工場の中では製材作業が行われていますが、一括りに製材と言っても一気に角材や板材に加工されるわけではなく、製材機と手作業により段階を踏んで細かく製材されていきます。

株式会社ヤギサワ 製材

まずはフォークリフトで製材機に丸太を乗せるところから。

製材機に乗せた丸太が、コンベアによって左から右側へと自動で運ばれていきます。

株式会社ヤギサワ 丸太

操作室からオペレーターさんが両手両足で製材機を操り動かします。

製材機と操作室が分かれていることからも、とても大きな機械であることがわかります。

鋸挽き 製材機

丸太の手前側の断面にはレーザーで目印が当てられており、丸太に貫通している帯鋸で、木材を切断していきます。

株式会社ヤギサワ 製材

細かな箇所は人の目で見ながら、調整を加えて製材していきます。

人の手で微調整しながら丁寧に製材できるのも、ヤギサワの強みの1つだと教えてくださった八木澤社長。

栃木 取材 柄木田裕哉

製材機で人が持てるほどのサイズ・形状に整えられた後は、手作業でさらに細かく切断されていきます。

株式会社ヤギサワ 製材

モルダー加工/製材工程③

製材所でサイズを整えた後は、木材の表面を滑らかに仕上げる、モルダー加工の作業へと移ります。

こちらがモルダー加工を行う機械で、左から右へ木材を通して加工していきます。

製材 モルダー加工

こちらがモルダー加工前の表面ですが、ご覧の通り荒くザラついていることがわかります。

モルダー加工 前

そしてこちらが加工後の様子。

加工前と比較するとご覧の通りツルツルで、滑らかに整えられた表面の様子が一目瞭然!

モルダー加工 後

乾燥/製材工程④

表面を整えた後は、木材を乾燥する工程へと移ります。

株式会社ヤギサワ 会社紹介

ご覧の通り敷地内にたくさんの木材が積み上げられ、乾燥されながら出荷を待っている段階です。

株式会社ヤギサワ 製材 乾燥

以上がヤギサワで行なっている基本的な製材作業です。

板材の加工

ヤギサワでは上記でご紹介した製材に加えて、板の販売や賃挽も行なっています。

今回は事務所の作業デスク用の天板をカットしていただきました。

栃木 天板 カット

板一枚からでもお願いできる製材所は少ないので、とてもありがたいサービスです。

栃木 天板 カット

職人さんが事務所の設置場所に合うよう、丁寧にカットしてくださいました。

ヤギサワに在庫がない木材でも仕入れから行ってくださるので、気になる方はぜひ問い合わせてみてください!

事務所

工場見学の後は事務所なども見学させていただきました。

ヤギサワの事務所は随所に木材の温かみを感じられる、明るい雰囲気が特徴。

株式会社ヤギサワ 事務所

床も壁もありとあらゆる箇所が木材。

日常的にここで過ごせるスタッフさん方が羨ましい!

こちらミリタリー調が格好いいステンシルロゴは、八木澤社長によるデザイン。

温かみのある木材の質感が素敵なおもちゃも。

株式会社ヤギサワ おもちゃ

バイオマスボイラー

こちらは製材で生じる木材を小さく粉砕したウッドチップ。

熱エネルギーを生成するバイオマスボイラーに使用されているそうです。

株式会社ヤギサワ ウッドチップ

さらにバイオマスボイラーで生成された熱エネルギーは、事務所の暖房にも使用しており、冬でも暖かい空間を維持できるのだそう。

株式会社ヤギサワ 八木澤社長

こちらがヤギサワで使用している、株式会社WBエナジーのバイオマスボイラー「Multifire」

Multifire 株式会社WBエナジー

こうした再生可能エネルギーの活用にも注力しているのもヤギサワの特長!

こちらがバイオマスボイラーの中。

たくさんのウッドチップが蓄えられています。

バイオマスボイラー 中

ヤギサワ村

最後にご紹介するのが、ヤギサワの事務所から南に徒歩2分ほどの場所、約5年前に誕生したアパート「ヤギサワ村」

ヤギサワ村

全室メゾネットタイプで、共有の中庭とコミュニティスペースも併設。

室内には無垢の木材をふんだんに使用したアパートなのだそうですが、現在は空きが出てもすぐに埋まってしまうのだそう。

日光 ヤギサワ村

工場見学で見せていただた通り、ヤギサワの温かみある木材が使用されたお部屋なら、きっと素敵なのでしょう。

空きが出たらぜひ覗いて見たい!

以上、日光市にある製材会社、ヤギサワのご紹介でした。

建設会社や大工さんから建材のご相談はもちろん、個人で板一枚からの購入も可能なので、気になった方はホームページなど、ぜひチェックして見てください!

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